古代中国で生まれた人気の占術『四柱推命』。
四柱推命では、生まれた生年月日に割り当てられた「十二支」と「十干(じっかん)」を組み合わせて鑑定していきます。
つまり十干から、生まれ持った性質と運勢を占うことができるのです。
そして、今回は十干の1つ【己】をピックアップ。
【己】の意味や性格、恋愛や結婚、仕事、金運を解説します。
さらにほかの干支や十干との相性も紹介します。
目次
四柱推命【己(つちのと)】とは?
「己」とは、十干のひとつであり、また四柱推命の命式の重要な要素のひとつです。
四柱推命では、日本でもおなじみの子、丑、寅…の『十二支』と、「精神を表す」とされる「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10種類の『十干』を生まれた日にあてはめて読み解いていきます。
「己」は十干の6番目の要素で、「木」「火」「土」「金」「水」の5つの要素からなる自然五行では「土」、陰陽では「陰」の性質を持ちます。
\あなたの十干は何?/
己(つちのと)の意味とは?
「己」は十干のうちの「土」の「陰」の性質を持っています。
自然で例えるなら、農作物を育てる土壌や、柔らかく広大な田畑のイメージです。
人が手入れをしてこそ実が成るため、人間関係を深めることで価値が上がっていく性質です。
その性質から「愛情深い」「熱心」「優しさ」「温かい」「親しみやすい」「物静か」「地道」「家庭的」「人を育てる」「知識欲」「教育者」「慢心」「粘着性」といった数多くの意味があります。
「己」の人の性格とは?
「己」の人は、人情に厚く、思いやりを持って人に接するタイプです。
頼まれると断れず、無理をしても付き合うところがあります。
しかし、損得勘定を抜きで献身的に人を尽くすことが、結果的に「己」の人に幸運をもたらします。
物静かですが親しみを持てるタイプで、円滑な人間関係を築くのが得意です。
周囲の人からは慈悲深い聖職者のようなイメージを持たれることが多いでしょう。
少し小心者なので想うところがあっても面と向かって意見は言えませんが、内面ではうじうじと悩みやすく、不満を溜めたり、他人の言動に振り回されたりしがちです。
また他人に尽くしすぎてエネルギーが足りなくなってしまうので、ほどほどにしましょう。
\あなたの十干は何?/
「己」の人はどんな恋愛をする?
調和を大切にする「己」の人は、恋愛でも穏やかで安定したお付き合いを望みます。
不満があっても溜め込み、相手に尽くしすぎるところがあるので、「己」の人が一方的に追いかけたり尽くしたりする関係は「己」の人が疲弊してしまい、長続きしないでしょう。
まっとうなお付き合いをしてくれる誠実な人で、優柔不断な「己」の人を引っ張っていってくれるような芯の強い人と相性が良いです。
基本的に誰に対しても優しく接するので、八方美人に思われたり、好きな人に友達の1人だと勘違いされたりするので、ここぞという時は好意をしっかり伝えましょう。
受け身で自分からはアプローチできないので、両想いになるまでには時間がかかります。
「己」の人はどんな結婚をする?
「己」の人は安定志向が強いため、結婚も穏やかで安定した生活を望みます。
結婚後の生活が順風なものになるよう、結婚する前に生計をどのように立てるか考えます。
結婚後は献身的に家族に尽くし、家庭円満を図ります。
奥手で控えめな恋愛スタイルは結婚後もあまり変わらず、家庭の主導権はパートナーが握るでしょう。
自らはサポート役に回りますが、経済観念には厳しいため、財布や家計は「己」の人が握りそうです。
「豊穣の土地」の性質を持つ「己」の人ですから、家計を節約で地道に支えて経済的な豊かさをもたらします。
もともと面倒見がよく、お世話好きなので、女性男性関係なく、家族のために家事や育児に積極的に努めます。
「己」の人の仕事は?
物事をコツコツと根気強く続けていく「己」の人は、緻密で地道な計算が求められる事務職や、研究職や専門職などの根気が必要な仕事に適性があります。
また、人に尽くすことが好きで細かいケアもできることから、人をサポートする仕事や、人材を育てる仕事など、人と関わる仕事でも才能を発揮できるでしょう。
控えめな性格で表立って行動することが苦手な「己」の人ですから、大きなプロジェクトのリーダーを任されたり、大勢の前でプレゼンテーションを行うなどの注目を浴びる仕事はストレスを強く感じてしまうでしょう。
一発勝負のようなハイリスクハイリターンの仕事も向いていません。
同じ理由で企業や独立も向いておらず、精神的負担を抱え込んでしまうので、企業の一員として尽力する働き方の方が性に合うでしょう。
しかし意外に上昇志向は持っているので、目標がある人は実力者のサポート役につくと、その人と一緒に夢を叶えやすいでしょう。
「己」の人の金運は?
「己」の人は、堅実ゆえに経済的な生活力が整っていることが強みです。
真面目に仕事をして安定した収入を得ながらコツコツと貯蓄し、さらに将来設計を鑑みながらお金を使うため、よほどのことがない限り経済的に困窮することはないでしょう。
節約も得意で、家庭に入ったら家計を握るほどきっちりお金の管理します。
年を重ねれば重ねるほどより生活基盤は強化され、余裕のある老後を送ることができるでしょう。
仕事は才能を活かし、働きに合った収入を得るので、「食べるのに困らない」十干とも言われています。
ただ余裕があると他人のためにドンと使ってしまう極端な一面があるので、使う時は無駄遣いじゃないかしっかり考えましょう。
\あなたの十干は何?/
十二支の組み合わせ「己丑(つちのとうし)」の性格・特徴は?
「己丑」の人はおっとりしていて穏やかな反面、こだわりが強く頑固な一面があります。
普段は物静かで後ろから見守っているようなタイプで、争いごとが苦手で優しく、多くの人から慕われるでしょう。
しかし好きなことや譲れないことに関しては急に態度が硬化し、周囲の人を驚かすことも。
満足いくまで追求し、それを遮る人がいるなら衝突することも厭いません。
いわゆる「普段は大人しいが怒らせると怖いタイプ」といえます。
十二支の組み合わせ「己卯(つちのとう)」の性格・特徴は?
「己卯」の人は、明るく朗らかなムードメーカー的存在です。
人を喜ばせたり、人の役に立つのが好きなので、多くの人から愛されます。
社交性も高いのですが、決して目立つようなことはなく、どちらかというと控えめです。
しかし人一倍負けず嫌いで、勝負の場では勝つまで粘り強くリトライし続ける頑固な一面もあります。
そのため、普段は優しく大人しいが、ここぞ!という場面で踏ん張れる強い人というイメージがあります。
十二支の組み合わせ「己巳(つちのとみ)」の性格・特徴は?
「己巳」の人は、温厚そうな雰囲気とは裏腹に、とても負けず嫌いでプライドが高いタイプです。
正直者でどんな人にも誠実に接し、明るく活発なため、周囲の人に慕われます。
普段は器が大きいのですが、融通が利かない頑固な一面があるのが玉にキズ。
ただ、それくらい自己肯定感が高く、ブレない強い信念を抱いているため、強いリーダーシップをもって周りを引っ張っていきます。
逆境にも負けず、目標を達成させるでしょう。
十二支の組み合わせ「己未(つちのとひつじ)」の性格・特徴は?
「己未」の人は一度決めたことや信念は最後まで貫き通す芯の強いタイプです。
しかし周囲の人には明るく穏やかに接し、困っている人には寄り添い、温かく励まします。
いわゆる「他人に優しく自分に厳しい」タイプです。
面倒見がよく包容力に優れているため、自然と多くの人に慕われるでしょう。
また「己未」の人は自然と幸運が舞い込んでくるラッキー体質です。
前向きな姿勢でいるとさらに多くの幸せを引き寄せるでしょう。
十二支の組み合わせ「己酉(つちのととり)」の性格・特徴は?
「己酉」の人は、物事を合理的に考える堅実なタイプです。
持ち前の鋭い観察眼と慎重さでずっと遠い先まで見通し、目標に向けてコツコツと取り組みます。
「己酉」の人からするときちんと最初に道順を立てているからですが、周りから見ると何事もそつなくスマートにこなす器用な人に見えています。
裏表がない素直な性格ですが、それでいてユーモアのセンスがあり、どこか上品で大人びているところが、「己酉」の人の魅力です。
十二支の組み合わせ「己亥(つちのとい)」の性格・特徴は?
「己亥」の人は保守的な常識人タイプです。
控えめで大人しく、本心をあまり口にしないため、周囲の人と打ち解けるのには時間がかかります。
不満も言えずに内に溜め込んでしまうので、ストレスを感じやすいでしょう。
そんな慎ましやかな「己亥」の人ですが、実は我が道をいく強さやこだわりを持っている人でもあります。
面白いことを自分のペースで楽しみたい傾向があり、1人であれこれと計画を練ることに幸せを感じます。
\あなたの十干は何?/
「己」と「甲」の相性は?
「己」と「甲」は、「田畑」と「大樹」の関係です。
土が木に栄養を与え、そして木の葉が腐葉土を作るように、お互いがお互いを支えて豊かにする、持ちつ持たれつの関係になります。
ただ土の「己」が木の「甲」に養分となる力を与える関係になりやすいため、対等な立場で付き合うことを意識すれば、長続きするでしょう。
「己」と「乙」の相性は?
「己」と「乙」は「田畑」と「草花」の関係で、陰と陰の組み合わせにより、良いバランスでお付き合いができます。
お互いに適度な刺激を与え、成長し合える有意義な関係となります。
ただ両者の力関係のバランスが崩れると与える側が疲れてしまいます。
とくに「乙」が「己」に甘える関係になりやすいので気をつけましょう。
「己」と「丙」の相性は?
「己」と「丙」は「田畑の土」と「太陽」の関係で、太陽が土を育むように、「丙」が「己」を見守り支える関係となります。
しかし強すぎる日差しが畑を干上がらせてしまうように、「丙」のパワフルさが勝ってしまうと、逆に「己」の才能や魅力が引き出せず、「己」がプレッシャーやストレスを感じてしまうことがあります。
「己」と「丁」の相性は?
「己」と「丁」は「田畑」と「ろうそくの灯火」の関係で、燃えたものが灰となり土の養分となるように、お互いの力を循環させていく間柄になります。
調和がとれている時はとても相性が良いのですが、一方が甘えすぎるともう一方の負担が大きくなり、バランスが崩れてしまいます。
親しき中にも礼儀ありで節度を守りましょう。
「己」と「戊」の相性は?
「己」と「戊」は、「田畑の土」と「雄大な山」の関係で、同じ土の性質を持つ陰陽の組み合わせです。
「戊」は「己」にとって憧れの存在で、「戊」が兄、「己」が弟のような関係でいると良いバランスを保てるでしょう。
「己」が甘えるばかりにならず、「戊」を後ろから支えてあげると、大きな成功を収められるでしょう。
「己」と「己」の相性は?
「己」と「己」は同じ性質を持つ者同士です。
お互い穏やかで平和を愛する性格のため、お互いを尊重しながら心地よい関係を築けるでしょう。
ただ、どちらも控えめで優柔不断なところがあるため、決断する人がおらず物事がなかなか進まないことも。
お互いの姿からリーダーシップを学ぶことで大きく成長できるでしょう。
「己」と「庚」の相性は?
「己」と「庚」は「柔らかい土」と「硬い金属」の組み合わせで、土を掘って金属が手に入るように、「己」が「庚」に恩恵を与える関係です。
「己」は一匹狼の「庚」が放っておけず、何かを世話を焼く間柄になります。
ただ「己」から「庚」への一方通行の愛になりやすいため、「庚」が感謝の気持ちを持つことが大切です。
「己」と「辛」の相性は?
「己」と「辛」は「柔らかい土」と「宝石」の関係で、土の中から宝石が得られるように、「己」が「辛」を支える関係になります。
穏やかな陰の性質のため一緒にいると落ち着きますが、「己」が「辛」の面倒を見ているのに要領のいい「辛」の陰に「己」が隠れやすいため、「己」の不満が溜まりやすいところがあります。
「己」と「壬」の相性は?
「己」と「壬」は「田畑の土」と「海」の組み合わせです。
水は土を潤しますが、陽の性質を持つ「壬」は力が強いため、「己」が振り回されやすい関係になります。
「壬」が力をコントロールするか、適切な距離感を意識すればうまく付き合えるでしょう。
ただプライベートな関係はトラブルが起きやすくあまりお勧めしません。
「己」と「癸」の相性は?
「己」と「癸」は「田畑の土」と「雨水」の関係です。
雨が土を潤すように、恵みと癒しを与えてくれる「癸」は「己」にとってとてもありがたい存在です。
「己」も思いやり深く面倒見がいいため、気遣い合う心地よい関係を築けるでしょう。
ただ「癸」の感情的な面が「己」に負担になるので、干渉しすぎないようにしましょう。
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